「美しい装いきよべ」店長のきもの日記 過去ログ2011年3月

++美しい装い きよべ++

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果物キング
 僕にとって果物の王様はビワです。 でも季節限定だし高価なのでなかなか口に入りません。

 近所のスーパーでみかけるパイナップルが時々我が家にやってきます。 見た目が堂々としていてまさに王様。
 葉も皮も芯も…捨てるところは確かに多いけど、実もたっぷりで味もいい。 タッパーにぎっしり詰めますが、いつの間にか食べ尽くされます。犯人は誰だ?

 きょうは渋茶に縞の木綿にグレー半衿、辛子の角帯に茶色の袴、縞のタビックスです。
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2011年3月31日(木)  No.2821

新聞社の決意
 あの日以来、意図的にテレビ報道を見ないようにしています。 扇情的で不必要な情報を垂れ流すエセ報道番組が多いからです。 緊急な場合を除いて情報は新聞とネットから得ることにしました。

 新聞は抑えた表現で被災地の地道な記事をこつこつと積み上げています。
 いつもは記者の感情をあまり表に出さない朝日新聞が、東日本大震災以降、紙面レイアウトを変更しています。 最終面のテレビ欄を被災地の情報にあて、罹災なさった方々の写真とコメントを掲載してるんです(写真をクリックすると拡大)。
 おひとりおひとりの姿は復興への希望を予感させ、笑顔には僕も頑張ろうと元気づけられます。

 このレイアウトは朝日新聞の声には出さない決意なのでしょうね。 僕は支持します。
 きょうは茶縞ウールの下はスタンドカラーシャツ、辛子の角帯に帆布の袴、茶緑に染めた足袋です。
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2011年3月30日(水)  No.2820

雀のお宿作戦2
 パティオで始めた野鳥の餌付け作戦ですが、まだセキレイは訪れません。 いやセキレイどころか、どんな鳥も姿を見せないんです。
 やはり虫籠桟のハードルが高いのだと考えて、3階にも鳥のえさを置いてみました(左写真)。 釣りで言うところの撒き餌です。

 これで道がつけば、下のえさ場に気がつくんじゃないか…という願望を込めて。
 店内から鳥が眺められたらラッキーなんだけどなぁ(右写真をクリックすると拡大)。

 きょうは茶に朱縞ウールに焦茶の半衿、辛子の角帯に焦茶の袴、茶色に染めたタビックスです。
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2011年3月29日(火)  No.2819

ゴッホ展
 春休みの定休日は長女の卒業祝いを兼ねて家族で名古屋旅行へ。 500円玉貯金の具合から残念ながら日帰りです。

 目的は大須周辺の散策と名古屋市美術館で開催中の「没後120年ゴッホ展」。 特にゴッホ展は普段は月曜休館の美術館が開館してる春休みの「今しかない!」と判断しました。

 7時半に城端を出て、途中休憩や朝食を挟み、カーナビに騙されながら(高架上or下の判別ができないらしい)も名古屋に到着したのは11時。
 偶然にも大須観音縁日(毎月18・28日)で骨董市は大賑わい(右写真をクリックすると拡大)。 あっちへウロウロこっちへウロウロ…、田舎者なので人ごみに酔いましたが、楽しかったぁ。

 そうそう、お目当てのゴッホ展ですが、想像以上に良かったんです!
 同時代の作品も並べる展示方法が秀逸で、画家の影響を受けたゴッホの変遷がとってもわかりやすい(展示してあった作品、特にモネの2作品は素晴らしかった、必見です)。

 絵が決して上手くはないゴッホ、彼が何を見て、何を描こうとしたのか門外漢ながら感じ取れました。
 多分ゴッホは対象の “ 自分が気になる部分 ” しか意識に無かったのでしょう。
 表情だけ描き込まれて他はなおざりな人物画は、顔だけ肥大化し、まるで魚眼レンズを通したかのようです。 色を用いるようになってからはなおさら対象物の特性が強調されたよう…。
 ゴッホのフィルターを通して描かれた絵は、そのうちゴッホの脳内イメージそのものを描くようになったと僕は感じました。 精神を病んだゴッホが《アイリス》で何を描いてしまったのか、見ていて涙が出そうです。

 子どもたちもそれぞれ感ずるところがあったようです、はるばる遠出した甲斐がありました。
 デザイン都市を宣言している名古屋が意外と近いので、芸術に触れるため再訪したいと考えています。
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2011年3月28日(月)  No.2818

語感の辞典
 毎日きもの日記を書いてます(一応…)。 テキストエディタで書いたものをコピーしてCGIプログラムでアップするのですが、直後に修正することも頻繁にあります。 慎重に書いてるつもりですが、単語や言い回しが納得いかない文が結構あるんです。

 あきらかな間違いではないにせよ、「ここでこの用法は違和感がある」って文は数多あります。 もちろん僕の文章も多分に漏れずアヤシイので、「日本語 語感の辞典」(中村 明 著)を購入しました。 国語辞典ではわからない、ことばの微妙な違いや感触を解説した新しい辞典です。

 例えば「修繕」と「修理」の違いってわかります?
【修繕】部分的な破損箇所を直す比較的単純な作業を連想させる。
【修理】機械類や器具あるいは家屋の一部などを対象に、不良箇所を修復し、部品交換や機能調整を行うなど、「修繕」よりも複雑な処置に対して用いる傾向がある。
 ・・・だそうです。

 単語を調べるだけじゃなく、ページを繰るのが楽しい辞典です。 日本語って奥が深くて面白い!
 手元において手あかで黒くなるまで愛用したいと思います、子どものころ国語辞典をそうしたように。

 きょうはグレー地に生成りと黒糸を織り込んだ木綿袷に黒の半衿、黒緑の角帯に黒斑の袴、グレーの足袋にストールです。
2011年3月27日(日)  No.2817

シュガースノー
 3月も終わりだというのに雪が降ってます。 今年は大雪だったので「またか」とウンザリしてしまいます。

 しかし地熱が高いせいか、うっすらとしか積もりません。 まるで粉砂糖をまぶしたお菓子のようです(写真をクリックすると拡大)。
 こんな雪なら可愛げがあるんですけどね。

 きょうは青縞ウールの下は久留米のスタンドカラーシャツ、黒裂織の角帯に灰黒の袴、灰色の足袋&絹ストールです。
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2011年3月26日(土)  No.2816

地域通貨「漱石くん」
 南砺市の市民ブログ「なんと!ブログ」のメンバーより袋入りの千円札が巡ってきました。 いのさんのお店に持ち込まれたピン札の漱石くんに旅をさせようという意図らしいです。

 いのさんから→草ピーさん弘ママさん→そしてブロガーの端くれである僕に巡ってきました。
 次はどこに旅をさせよう?とちょっと考えた結果、ローラさんのパンに化けました。 焼きたての熱いパン、美味しかったぁ。

 で、ふと気づいたこと。
 これって立派な地域通貨じゃないですか!

 なにも面倒な手続きを踏んで新券を発行せずとも、既存の貨幣がそのまま使えます。
 紙幣に書き込みしたら犯罪だけど、袋に入れて流通させるのは問題ないですよね。
 透明袋に「南砺市地域通貨」と印刷すれば、意識の高い人は使い始める…カモ。

 目からウロコが落ちた気がします。 最初に使ったいのさんと、袋に入れてくれた方(草ピーさん?)に感謝します。
 きょうは茶地に白縞の木綿の下は黒タートルネック、辛子の角帯に帆布の袴、縞のタビックスです。
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2011年3月25日(金)  No.2815

青井記念館
 娘と高岡に出かけ、時間があったので青井記念館美術館に入ります(本当は高岡市美術館を見たかったのですが、展示替え中でした)。

 青井記念館は高岡工芸高校の敷地内にあり(高岡市美術館に隣接)、入館無料。 今まで気にはなっていたのですが、初入館です。
 親切な館長さん(?)がつきっきりで解説してくださいました。 娘と二人でヘーっとかホーとか見入ってました。

 この美術館には工芸高校OBや先生の作品が展示されていて、頻繁に入れ替えてるそうです。
 前身の富山県工芸学校から数えると110年を越える歴史ある学校で、数々の作家を輩出しています。 所蔵作品も膨大な数なのでしょうね。 また機会があれば入ってみましょう。

 きょうは白茶にネップの入った木綿に、焦茶の半衿、裂織の角帯をヘタレ結びにして焦茶の袴、黒繻子の足袋です。
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2011年3月24日(木)  No.2814

雀のお宿作戦
 セキレイの餌付けの話を聞いた母が、ウチのパティオにも来て欲しい…とある計画を発動しました。 題して「スズメのお宿作戦」です(正確にはセキレイ狙いなのですが、カラス以外の鳥ならなんでもかまわないそうです)。

 伸び放題だったアラカシの枝を切り、明るくすっきりさせました(左写真)。
 そして下方にエサ場、水飲み場を設けます(右写真をクリックすると拡大)。 柑橘系フルーツと今にも咲きそうな梅の枝をセットし、匂いで鳥を招き寄せる計画です。

 どうかなぁ…。こんなんでいいんでしょうか?
 店内から野鳥の姿を楽しめる日は来るのか? 結果は後日… to be continued?

 きょうは茶縞ウールにスタンドカラーシャツ、辛子の角帯に茶色の袴、茶色に染めたタビックスです。
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2011年3月23日(水)  No.2813

きよべのミニ掛軸
 版画で城端百景を完成させた松平さんが次に手がけておられるのは表装です。
 きよべの版画をつかってミニ掛け軸を作ってくださいました(写真をクリックすると拡大)。

 木綿生地を裏打ちして名物裂を貼り、紐をつけます。 皺にならないようにするには難しいんでしょうが、なんて器用な…。
 さっそく店内に飾らせていただいてます。 ご覧ください。

 きょうはグレー木綿袷に地紋のある薄グレー半衿、黒緑の角帯に黒斑の袴、黒地小紋柄足袋に畳表の右近下駄、グレーのストールです。
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2011年3月22日(火)  No.2812

ショック!ThinkPad 365X破損!
 毎日使ってるIBM ThinkPad 365X、最近起動がちょっとモタツキ気味。 なんでかなぁ…と手に取ると、カラカラって音が…。
 「ありゃ頭のネジが一本ハズレたか?」と中を確認するために弁当箱を開けました。

 ネジはどこだ?と本体を傾けたら→バッテリーが落ち→うわっ!っと手を出したら→片手持ちになったせいで加重がかかり→ヒンジ部分がバキッ→写真のような有様です(涙)。

 起動はするのでだましだまし使ってますが、閉じることもできず、いつ壊れてもおかしくない状態に…。
 困りました。 次の掘り出し物を探さねば…。 しかし、いまどきMS-DOSマシンってありますかね。

 きょうはグレーの伊勢木綿に黒タートルネック、黒裂織の角帯にチャコールグレーの袴、黒地のタビックスです。
 月曜ですが祝日なので店を開けました。
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2011年3月21日(月)  No.2811

叙勲受賞記念式
 伯父が旭日単光章という勲章を拝領したので、金沢ニューグランドホテルでの式に出席しました。
 傷痍軍人団体のお世話など、永年さまざまな活動を私心無くおこなってきたことを認めていただいたのだと思います。
 このような時機なので、中止や延期も考えられたのですが、本人や同期の方々など関係者が御高齢だということもあり決行しました。

 会場には国会&県会議員&市長など政界人、金沢の経済人など…そうそうたるメンバーが多数集まり、ちょっと気後れしてしまいます。
 それでも戦争で傷を負われた方々のお話を聞くことができてよかった。 戦争はまだ総括されてないし、戦後も終わってないんですね。

 きょうは茶色の御召に薄茶の半衿、黄金の角帯に薄緑の袴、深緑の羽織に茶と緑の羽織紐です。 
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2011年3月20日(日)  No.2810

和気愛々 城端めぐりスタンプラリー
 20日から城端めぐりスタンプラリーが始まります(11月末まで)。
 スタンプを5つ以上集めて応募すれば、抽選で素敵な城端オリジナルグッズが貰えます。 期間も長いので気長に巡ってくださいね。
 今年の冊子が届きました(写真をクリックすると拡大)。 片手で持ち歩けるサイズにもかかわらず、広げると地図などが見易く、濃〜い城端情報満載ですよ。

 きょうは茶に白縞の厚手木綿に朱色の半衿、辛子の角帯に焦茶の袴、柄足袋にダカ織のストールです。
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2011年3月19日(土)  No.2809

生きてるだけで丸儲け
 城端小学校卒業式に出席しました、子どもがいないのに。 教育振興会理事ということで来賓扱いだったのですが、そんなことはどうでもよく、卒業する児童がゆうや君の学年だったからです。

 ゆうや君がいれば、57名の卒業となるはずだった子どもたち(元々前後の学年よりかなり少ない人数です)。 例年以上に大きな声で巣立っていきました。
 入学したときから知っている子どもたちが、4月からもう中学生なんだなぁ…と思うと感慨もひとしおです。

 同学年の子を持つPTA会長の「生きてるだけで丸儲け」祝辞は、きっと子どもたちの胸に刻まれたことでしょう。
 みんな元気に育ってくれてありがとう。

 きょうは桑染めの紬に桑染の半衿、黒緑の角帯に黒に近い御召袴、橡色の無地羽織に灰檜皮色の羽織紐、灰色の足袋です。
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2011年3月18日(金)  No.2808

「私たちの時代」
 卒業式も合格発表もおわり、あっかりしていた長女に録画しておいたビデオ「私たちの時代」を見せました。
 石川県立 門前高校女子ソフトボール部を3年以上も撮り続けた2時間半の長編ドキュメンタリーです。

 3年もの長い撮影期間に様々なことがありました。
 門前町を直撃した3月25日の能登半島地震、復興とソフト部への期待、過疎化による高校の統合、そしてソフトボールに人生をかけた監督教師の定年…。

 監督とコーチ両人の生徒たちを思う気持ちが素晴らしい、そしてソフトボール部員の純粋な気持ちも…。
 劇的なラストは(ここでは書きませんが)、数多ある作り物のテレビドラマよりはるかに感動します。 僕は二度目なのにまたも感涙してました。
 「私たちの時代」というタイトルに込めた、制作者の願いが…希望が…胸を打ちます。

 民放であっても、長期にわたって密着取材し、じっくり時間をかけて編集した、こんな奇跡のような素晴らしい番組がつくれるんです。
 3月26日(土)午後1時〜石川テレビのみで再放送されるようです。 石川県の方はぜひ録画を!

 きょうは茶縞ウールに黒タートル、黒緑の角帯に茶色の袴にタビックスです。
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2011年3月17日(木)  No.2807

きもの草子
 久しぶりに着物の話題です…いちおう「店長のきもの日記」なので…。

 法政大学教授の田中優子さんの「きもの草子」をようやく手に入れました。
 江戸文学や風俗、そしてアジア文化との比較研究をしておられる田中さんは、着物好きとしても有名です。 テレビや雑誌に出るときは全て和装で通しておられるようにお見受けします。

 「きもの草子」は田中さんが “ 一緒に暮らす生き物 ” としての身近な着物について綴ったエッセイです。 消耗品ではなく、ましてやタンスにしまっておく贅沢品でもない着物や帯…。 一枚の布に対しての溢れる愛情が、美しい写真とともに綴じられてます。

 また「私の着物術」の実用度はかなり高いです。
 読んで嬉しくなるとともに、豊かな気分になりました。 店内書庫にありますので、お時間のあるときにどうぞ(文庫版も出版されました)。

 きょうは焦茶に朱縞のウールに黒茶の半衿、黒緑の角帯に帆布の袴、柄のタビックスにダカ織のストールです。
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2011年3月16日(水)  No.2806

黙祷ではじまる卒業式
 長女の中学校卒業式
東日本大震災の犠牲となった方々に黙祷を捧げた後、おごそかに式典がはじまります。

 被災地の学校は卒業式もままならぬと聞いています。 口にこそ出さないけど、生徒も先生も保護者も今回の地震で様々な思いが交錯していることでしょう。
 城端中学校卒業式は凛とした本当に良い式でした。

 娘のクラス(34名)では生徒が自発的に義援金を集めました。 「一人200円以上ね」という約束だったそうですが、てんでんに小遣いを持ち寄って16,000円以上も集まりました。 中学生にしては大金です。
 卒業式の後、校長先生に手渡しし、先生も驚いていたようです。 

 真っすぐで人の痛みを知ることのできる子どもたちに育ったと感謝しています。 ありがとう・・・
 君たちがこの日本を救う希望です。

 きょうは桑染めの紬に桑染の半衿、灰緑の角帯に黒に近い御召袴、橡色の無地羽織に檜皮色の羽織紐、梅鼠の足袋に畳表の草履です。
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2011年3月15日(火)  No.2805

鎮魂のサロンコンサート
 義務教育を終了する娘の卒業祝いに…と福野ヘリオスで開催されるサロンコンサート#113【春を奏でるクラリネットの響き】に出かけます。
 日本を覆う重い空気に押しつぶされそうな中、せめて子どもには伸びやかな環境を…と気持ちを切り替えることにしました。

 演奏は遠藤文江さん(クラリネット)と倉戸テルさん(ピアノ)ご夫婦。 遠藤さんはオーケストラアンサンブル金沢メンバー、倉戸さんは宮城教育大学の准教授です。
 実は今回の大震災で罹災され、コンサートが危ぶまれまていました。 いくつかの幸運が重なって南砺に到着できたことと、「希望が生まれる演奏を行うのがプロの務め」とこのタイミングで開催することになったんです。

 ヘリオスのアートスペースで音楽を聴くのは初めてです。 天井がカマボコ形のせいか、とてもよく響きます(右写真)。
 ピアノの高音域の弱音はとてもよく取れるのですが、フォルテは割れた音に聞こえました。 さらに音の定位がさだまらず、クラリネットには辛かったかも…。

 それでもさすがプロ、見事な演奏です。
 とりわけプログラムに無い二曲、鎮魂のために弾いた速弾きのピアノソロ(曲名不明)と、アンコールのクラリネット協奏曲 (モーツァルト)第二楽章は、魂がこもっていて感動しました。

 観客は30〜40人はおられたでしょうか、わずか500円で聴ける小中高生が少ないのが勿体ない…。 次回からはジャンルにこだわらない「ヘリオス・アットホーム」にリニューアルするので、子どもさんを連れて行ってあげてください。
 きょうは白茶の木綿に柿色の半衿、芥子の角帯に焦茶の袴、縞のタビックスです。
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2011年3月14日(月)  No.2804

テレビを消した日
 早朝に目が覚めました。 顔を洗っているとき、ふと鏡に写る自分を見つめます。
 突然、津波の映像がフラッシュバックして、地震に遭われた方々のことを思い、とめどなく涙が溢れ出ます。
 繰り返し見たテレビの映像が頭から離れません。

 大人でもこうだから、子どもたちが受けた衝撃は如何ばかりでしょうか。
 子どもたちの心をこれ以上傷つけない為に、今日はテレビをつけないようにします。 情報はネットやラジオ、そして新聞でも得られます。
 これまでテレビに費やしていた時間を、子どもたちと遊んだり話したりする時間に振り替えます。 たくさんの人の善意や希望の話をしましょう。

 きょうは青縞ウールに黒半衿、黒緑の角帯に黒斑の袴、灰色の足袋です。
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2011年3月13日(日)  No.2803

東日本大震災
 大地震の被害はとどまるどころかどんどん広がっています。
 昨日は食い入るようにテレビを見続け、夜は子どもと一緒に祈りながら床に入りました。

 寝付かれず、かなり早くに目が覚めて、真っ先に開いた朝刊は想像を絶するものでした(写真をクリックすると拡大)。
 地震による倒壊、火災による延焼、津波による流失…、そして逃げられなかった人々・・・。
 もう昨日までの平穏な日本ではありません。
 夢であって欲しい…そう願ったのは僕だけではないはずです。

 店を休ませていただきました。
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2011年3月12日(土)  No.2802

3・11
 午後2時過ぎに大きな揺れがありました。 城端の震度は2くらいでしょうか。 僕は店でイスに座っていたんですが、ゆっくり大きく揺れるので「めまいがする」と思ったほどです。
 よもや大地震だとは思わず、念のためテレビをつけると、東北地方が大変なことになっていました。 津波警報も出ています。
 巨大な津波が押し寄せようとしてるのに、海岸付近の道路にはまだ車の姿が…。「お願い!逃げて…」の願いも届かず…。

 車も家も…すべてをのみ尽くす津波の映像は、生涯忘れることは無いでしょう。
 流される家や車の中に誰もいないことを願うのみです。

 きょうはグレーの伊勢木綿に黒のタートルネックフリース、黒の角帯に灰黒の袴、黒繻子の足袋です。
2011年3月11日(金)  No.2801

ご近所のアイドルPart5
 うっかり忘れてましたが、このコーナー、5年半も放置してました…ハハハ。
 曳山会館近くの八百屋(さとうストア)さんに野鳥のセキレイがやってきます。 エサをやってるうちに懐いたんだとか(左写真をクリックすると拡大)。
 僕がいたので警戒したようですが、いつもはもっと近くに寄ってくるのだそうです。

 名前はピーコ。 セキレイ(ハクセキレイ?)です(右写真をクリックすると拡大)。
 走るのが好きなのか、それとも飛ぶより得意なのかチョコチョコ走り回るさまは本当に愛らしい。

 きょうはグレー木綿袷に黒のタートルネック、黒の裂織角帯に黒斑の袴、黒地に絞りのタビックス焼杉の右近下駄です。
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2011年3月10日(木)  No.2800

晩白柚
 熊本は八代地方の特産品、晩白柚(ばんぺいゆ)をいただきました。 ザボンの仲間で柑橘類最大の大きさだそうです。
 どうですか!この巨大さ!10円玉が豆粒のよう(写真をクリックすると拡大)、子どもの頭より大きいんです。 キングスライムを思い出しました。

 日本も広いなぁ…こんなのが樹にぶら下がってる光景を一度は見てみたいものですね。
 どんな味がするんでしょう?? 食べごろになるまでもう少し我慢、我慢…楽しみです。

 きょうは茶地に白糸を織り込んだ厚手木綿に茶色の半衿、黒緑の角帯に黒茶の袴、茶色の足袋です。
 今日と明日は県立高校の入学試験日。 受験生を持つ親としては気が気じゃありません。
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2011年3月9日(水)  No.2799

ネット革命
 録画しておいたNHKスペシャル「ネットが“革命”を起こした〜中東・若者たちの攻防〜」をようやく見ました。
 年頭から始まったチュニジアの「革命」の主役はもちろん市民ですが、火付け役はインターネットに投稿された動画でした。 ネット経由で瞬く間に広がり、大きなうねりとなったようです。
 言論統制の中での連絡や呼びかけに活用されたのが、ツイッターやフェイスブックなどの新しいツール。 それで “ ネット革命 ” と呼称されたようです。
 しかしインターネットは道具としてしか使われていません。 しかもネットに繋げる人はごく少数で、ほとんどの市民は二次三次の口コミで集まったようです。
 独裁者が恐れたのは、呼びかけに応じて集まった夥しい人の数です。 形になって見える民意って強いですね。

 番組では半ば無政府状態となったエジプト・チュニジアの今後に懸念を残してました。
 若者が純粋な気持ちで起こした革命を、老獪な勢力が我がものにしようと狙ってる感じです。 とても残念。
 僕はネットの可能性を信じています。 ネットで議論することもできるし、議論することによって、地域や国の指針を明確にすることもできる。
 彼らがFacebookを情報伝達ツールだけではなく、議論の場として利用しだしたら、それこそ真のネット革命と呼べるでしょう。

 “ 革命 ” を起こすつもりはありませんが、登録だけして放置してたFacebookを使い始めています。 続々と知り合いと繋がり、議論できそうな場になってきました。
 きょうは茶縞ウールにスタンドカラーシャツ、辛子の角帯に焦茶の袴、縞のタビックスです。
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2011年3月8日(火)  No.2798

そくさいネット「ふれiTV」発表会
 定休日の午後、南砺市が導入を予定している「ふれiTV」事業の発表会を覗いてきました。
 会場のア・ミューホールに入るのは初めてで、入り口がわからずアミュー内を2周するはめに(…発見したときは感動しました)。
 ど〜せ誰もおらんだろう…と高を括ってたんですが、どうしてどうして、ネクタイ族や関係者、さらに動員がかかった(?)お年寄りでホールは満杯(およそ130人くらいでしょうか)。

 オープニングセレモニーの後は田中市長のプレゼンテーション(左写真)。
 「ふれiTV」は南砺市のベンチャー企業Yoozmaが開発したgoogleのOS(アンドロイド)を搭載した情報端末です。 「機能やボタンを最小限に絞り込んだ」とか…、見た目はデジタルフォトフレームのようです(右写真をクリックすると拡大)。

 高齢者家庭に「ふれiTV」(右写真)を購入してもらい、福祉施設や都会に住む家族とテレビ電話で話すのだそうです。 安否確認や南砺市発信情報の受け取りにも使う予定だそうな。 常時接続のインターネット回線とSkype技術を用いるので、一方は「ふれiTV端末」、相手方はパソコンやスマートフォンでも可。
 「情けをつなぐ、命をつなぐ、元気をつなぐ、人をつなぐ道具」は名言です。

 でも、僕は実現性にかなり疑問が残りました。
(1)PCで複数の「ふれiTV」に繋げたとしても、対応出来る人間は1対1です。 福祉施設にものすごいマンパワーが必要になります。
 ですから一極集中させるよりも、お年寄りのネットワークを構築し、ハブ型分散するのがまだ現実的だと考えます。
(2)安否確認の為に、一日一回程度、誰かと誰かが通信があったことをセンターで自動的にチェックするシステムがある(現在は未設定)と省力化はできます。 でも、内容に触れないにしても、通信の秘密を犯すことになるし…。
(3)そもそも「ボサボサの髪の毛でテレビに映りたくない」というのは、誰でも考えることでしょう、たとえお年寄りであっても。

 そして僕にとっては致命的な欠点がひとつ…。 この事業にワクワク感が無いんです。
 開演前に30分くらい説明を聞きながら「ふれiTV」を触っていたんですが、「これで南砺市の未来は明るい」とはとても思えなかった。
 端末の出来が良くなかったこともあるのでしょう(例えばiPad2をデチューンして使えば、触れてみる楽しさも湧くのでしょうが…)。
 「お年寄りだから、この程度の機能で充分」というのは間違ってるように感じています。 文字を大きく、わかりやすく、ボタンを少なくするのは大切だけど、好奇心までスポイルするのはどうかなぁ…。

 それと・・・最終的にはマンパワー必須なこの事業、それならローテクでいいから地域のマンパワーを活かすほうが、お年寄りの為にも地域の為にもいい、と思いませんか?
 きょうは白茶にの厚手木綿の下は黒のタートルネック、黒と茶縞の角帯に帆布の袴、茶柄のタビックスです。
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2011年3月7日(月)  No.2797

別院の雪
 今年は大雪だったんですね〜、やっぱり。 別院境内にはまだうずたかく雪が積もっています。 特に本堂は上からスキーができるほど(写真をクリックすると拡大)。
 雪の被害も大きく、しだれ桜(糸桜)ももかなりのダメージを受けてます。 向野の桜も被害甚大だとか…。

 桜の開花が心配ではありますが、春が来るのが待ち遠しいです。
 きょうは焦茶に朱縞のウールに黒の半衿、深緑の角帯に黒斑の袴、焦茶の足袋です。
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2011年3月6日(日)  No.2796

有意義な研修会とは
 砺波地区PTA連絡協議会の最大かつ最重要の行事「次年度会長予定者研修会」を津沢コミュニティプラザで開催しました。
 参加者は砺波市・小矢部市・南砺市の小中学校PTA会長予定者のみなさん。 ほとんど全員が初めての会長職ということで緊張の面持ちです。

 まず県Pのアドバイザーである渡辺美和子さんの講演(左写真)。 会長の心構え…というか、渡辺さんの思いを語っていただきました。 緊張を解きほぐすと同時に、ハートが温かくなる素敵なお話でした。

 続いて小学校と中学校とに別れ、フリートークの分科会。 僕は中学校の部(右写真)に参加させていただいたのですが、みなさんとても積極的に発言され時間が足りない…。 熱い思いを持つ会長さんが多い砺波地区は凄いです。
 いろいろ相談したいことがおありの会長予定者が多かったのに時間が無かったのが残念です。 続きはぜひ各市P連でお願いします。

 僕は会長の当て職について「発言せんでもいいような会議なら出んでもいいので、単位PTAの活動に専念してください」と県の副会長にはあるまじき問題発言…!
 しかし「地域の行事や会合には半分でもいいから顔を出して、PTA会長の顔を売り、地域と学校を繋いでください」ともお願いしました。

 県のPTAで「砺波ブロックでは、この時期に、こんな研修会をやっている」と宣伝していたこともあり、現県P連会長と次期県P連会長予定者にもお越しいただけました。 砺波ブロックの先達がここまで積み上げてきた有意義な研修会がさらに広まればいいですね。

 きょうは桑染めの紬に焦茶の半衿、黒緑の角帯に黒に近い御召袴、橡色の無地羽織に檜皮色の羽織紐、梅鼠の足袋に畳表の草履です。
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2011年3月5日(土)  No.2795

つごもり戦利品2
 先日、つごもり大市でゲットした子どもたちの “ 作品 ” を紹介しましたが、こんどは「千円大市」で購入したスグレモノです。
 小さな小さな片手鍋…。
 「こんなちっちゃいモンなんに使うんじゃ?」と思われるでしょうが、冷めたコーヒーを温め直すのにちょうど良い大きさ。 鍋厚もあり、作りもしっかりしていてます。
 フタ付きなので効率も良いし。IH対応なんです。

 電磁波が怖いので非IH派ですが、ウチに一カ所だけIH調理器具があります→店です。
 ボンベと離れていてガス管を引けなかったので湯沸かし用に設置しました。 今まであまり使ってこなかったけど、熱いコーヒーを飲む為に、ちょっと距離を置いて使うことにします(数十秒ですけど)。

 きょうは青縞ウールの下は黒タートルネックフリース、黒緑の角帯に黒斑の袴、紺の足袋にグレーの絹ストールです。
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2011年3月4日(金)  No.2794

ファスナーで作るキラキラブローチ
 つごもり大市が終わったばかりというのに、城端はすでに春のしだれ桜まつりの準備に取りかかっています。
 今年の開催日は4月9日〜17日。 桜の開花が遅れそうなので、16(土)17(日)をメインにおこないます。

 当店では丹羽やす子さんに講師をお願いして、「ファスナーで作るキラキラブローチ」教室を開催。
 色とりどりのファスナーを使って、キラキラしたブローチを作ります(写真をクリックすると拡大)。

 講習料は300円(材料費込み)、2個なら500円です。
 当日参加OK(見学歓迎)ですが、事前予約も承りますのでお気軽にお申し込みください。 店内で見本を展示しています。

 きょうは茶に白糸を織り込んだ厚手木綿に焦茶の半衿、辛子の角帯に茶色の袴、柄のタビックスに黒の手甲です。
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2011年3月3日(木)  No.2793

大漁!つごもり大市
 つごもり大市の「城端小学校 四年生の店」を毎年楽しみにしています。
 まだ家庭科を習ってない子どもたちが一所懸命作った商品群、アイディア一杯でワクワクするんです。

 今年は左写真の4点を買いました。 キリンのアクセサリー、飾り折り紙、四ツ葉のクローバーのコースターです。 特にフェルトで作ったキリンはホントよくできていて、思わず手に取ってしまいました。

 今年はゲームコーナーが充実していて、試しに一度チャレンジ。 そこでもらったのが右写真のカエルの折り紙です(クリックすると拡大)。
 さらに他の店を素見していると、「タダでいいから貰ってください」とイロンナモノを押し付けられました←大漁w
 子どもたちと遊んでると楽しいなぁ。
 きょうはグレー木綿袷に黒タートルネック、黒緑の角帯に黒斑の袴、黒地のタビックスです。
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2011年3月2日(水)  No.2792

現代の日本画≒MANGA
 富山県水墨美術館で開催中の「現代の日本画 中島千波 畠中光享」を見てきました(3/21まで)。
 「現代の日本画」のイメージが僕にはありませんでした、江戸明治大正と今がどう違うのか気づいてなかったんです。 連想したのは、これまでの技術に作家の強烈な個性を加味した松井冬子さんのような作品でした。
 しかし展示を見て、「あ、こう進化してるんだ」と妙に納得。 例えば屏風なら、余白を意識して大きく描かないものだと思ってたんですが、両人とも違っています。

 なんで??としばらく考えて、ふと思い至ったことがあります。 座して観る旧来の屏風と、立って見る現代の屏風の用途の違いかも…と。
 畳の無い生活も普通となった現代、視点が上方にある屏風は必然なのでしょう。 呉服屋としては非常に残念なのですが…。

 もう一つ気づいたことは、筆力のある作家が描いた漫画と日本画との境界があいまいになってきたこと…です。
 中島さんの「identity*'08-9-black」(写真をクリックすると拡大)を見たとき、デビュー間もない(月夜見)近藤ようこさんを連想しました。

 きょうは茶に朱縞のウールに柿色の半衿、芥子の角帯に茶黒の袴、茶色の足袋です。
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2011年3月1日(火)  No.2791

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