「美しい装いきよべ」店長のきもの日記 過去ログ2004年4月

++美しい装い きよべ++

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人文字のピースになる
 夏に解体が始まる城端小学校、最後の記念にと校庭で人文字を作ることになりました。 残す文字は「城小2004」。 児童数が少ないので、数字の部分は保護者と地域の大人の分担です。 300人程を予定していたのですが、GW中とはいえ平日なので集まったのは半分くらいでした。 でも地域の人々が来てくださったことは嬉しいし、小学校が合併後のコミュニティの核になりえるとの確信を持ちました。
 県の防災ヘリを待つこと30分、ようやく撮影…といってもストロボが光るわけでもなく、いつの間にか終了してたようです。 しまったぁ、目をつむったかも(笑)
 今日は初めて下ろした縞の伊勢木綿の単衣に、薄い黄土色の地紋入りの半衿、黒の角帯にグレーの袴、黒っぽい模様の入ったタビに右近下駄です(4/17の日記参照)。
 妻はグレー地のホタル絞りの紬に黒地のハートの帯、いつもの縞の割烹着をやめてタスキがけでお仕事モード。
2004年4月30日(金)  No.261

「佐々木祖山」展
 城端町史館「蔵回廊」で始まった佐々木祖山展を見てきました(5/23まで)。
 祖山は城端出身の画家です。 本名佐々木盛昌(旧姓大道)。 1862年城端に生まれ、幼い頃から漢学や南画の基礎を学び、国学の勉強を始め、さらには書画・篆書も身につけます。 その後独学で中国の書画・画法を研究実践しました。 ちなみに雅号の由来は井口の「赤祖父山」からだそうです。
 特徴は古代中国で使われていた「竹筆」を用いたことと、漆を使った「漆画」です。
 竹筆というのは竹を細く細く割ったもので、毛筆より固い線がひけます。 古来の方法で描くとすれば竹筆が必要←なるほど「筆」という文字は竹冠ですね。 
 また「萬世漆画」と名付けた日本画は、腐敗しやすい動物性のニカワの代わりに植物性の漆を顔料に混ぜて描く技法で、試行錯誤の末に生み出されました。 日本の風土にあった画法だということです。
 佐々木祖山展の感想ですか? う〜〜〜ん、苦手なジャンルかも…。
 今日は縞の片貝木綿に麻混の黒っぽい半衿、鉄色の兵児帯に薄い苔色の木綿袴、きれいな緑のタビに右近下駄。 黄色い麻のストールを巻いています。
【城端でこれからあるイベント案内】
http://www.craft-ran.com/ht/event.html
2004年4月29日(木)  No.260

さようなら、輪番さん
 現在の城端別院には住職がおられません。 戦後間もなく本山(東本願寺)から派遣される輪番制になりました。 きょうは十代目の輪番であった夏野右近師の送別会と新しく赴任される輪番の歓迎会を行う日です。 縁あって出席させていただくことになりました。
 別院の対面所にはビックリするくらいの沢山の人・人・人…。 そうですね〜概算二百人くらいはおられたでしょうか。 これも日頃別院に対する町民の思い入れが強いことのあらわれだと思います。
 夏野師は高山市の隣の清見村に自坊をお持ちで、4月よりそちらで布教活動とともに、保育所のお世話もなさるそうです。 いままでは村営に近い形だったのが、高山市と清見村の合併に伴い自力で運営せねばならなくなったということでした。 性急な市町村合併によるしわ寄せですし、城端にとっても夏野師がおられなくなることは損失です。
 今日は寒い! 青いウールのきものに縞の半衿、兵児帯にチャコールグレーの袴、グレーのタビに右近下駄。まるで冬の装いです。 これに黄色の麻のストールを巻きました、襟元だけ春っぽいかな。
2004年4月28日(水)  No.259

昭和の音と古布展
 じょうはな織館で始まった「昭和の音と古布」展を見てきました(5/23まで;水曜定休) 小矢部のヴォイスミュージアムの珍しい蓄音機を展示、懐かしい音を鳴らしてくれます。
 織館の前身は昭和初期に建てられた城端織物会館です。 同時代の蓄音機やラヂオとともに当時の写真を陳列してあり見応え充分です。 僕が気に入ったのは女工さん達のきもの姿、柄on柄の今風の着こなし(?)が逆に新鮮です。 役場職員や議会議員の普通の袴姿もイイかんじですね(クリックすると拡大)。
 朝から嵐のような天気です。 暴風雨が吹き荒れ傘をさすどころか歩くこともままなりません。 聞くと城端ー井波間だけで、他ではそう強い風は吹かなかったようです。 ひょっとして風の流れが変わったのでしょうか? 我々は自然への畏敬の念を忘れていたかもしれません。
 今日は木綿の袷に柿色の半衿、黒の角帯に帆布の袴。 足袋をはきたかったけど、雨があまりにもひどくて裸足でした。
2004年4月27日(火)  No.258

きもので過ごす休日
 気持ちよく晴れた定休日。 子ども達を学校へ送り出した後、富山と石川の県境にある倶利伽羅不動寺へ(2002年10月28日の日記参照)。 夫婦できものを着て倶利伽羅へ出かけたのは初めてです。
 八重桜まつりの準備中でザワザワしています。 今年の桜は開花が早かったので見頃は終わってましたが、まだ花は残ってました。
 昼は大覚寺さんで祖母のお経をあげていただくことになったので家族でお参りしました。 僕は紋入りの紬に無地羽織。 妻はグレー系の小紋に紫の帯です。 お食事を頂戴した後、お墓参りへ。 こうしてのんびり過ごせた休日は気持ちが休まります。
【2002年10月の日記】
http://www.craft-ran.com/kiyobe/kiht/200210.html
2004年4月26日(月)  No.257

曳山と屋台を組み立てる
 曳山祭も近づいてきたので庵屋台の準備をします。 昨年同様、記録VTRを録るということでカメラマン付きです。 写真は前建(まえだて)を載せている場面です。 ジュウ(重?)と呼んでる木枠に固定し、皆で持ち上げて台車の上に載せます。 その後ジュウのみを移動して引き抜くのです。 結構大変な作業ですし、傾いたら屋台が壊れるので神経を使います。
 どうして僕が写真を撮ってるヒマがあったかというと、喪中の者は祭に参加することはおろか屋台や曳山に触れることすらできないからなんです。 こんなこと書くと怒られるかもしれませんが、女性が触れるのも御法度です。 神事ですからご理解ください。 我々のこだわりでもあります。
 もう一枚は曳山をバラバラにした写真です。 まるで寄木細工のようですね。 一つ一つが城端塗と城端蒔絵で彩られています。
 祭について、詳しくは昨年4月5月の日記に集中して書いた「城端曳山祭のしくみ」をご覧ください。
 今日の予想最高気温が16℃と低めだったので、厚着しています。 木綿の単衣にくすんだ黄色の半衿、黒の角帯に茶色の袴、コーヒーブラウンのタビに右近下駄です。
【2003年4月の日記】
http://www.craft-ran.com/kiyobe/kiht/200304.html
【2003年5月の日記】
http://www.craft-ran.com/kiyobe/kiht/200305.html
2004年4月25日(日)  No.256

乗れたぁ!
 下の子はいままで補助輪付きの自転車に乗ってましたが、一年生ともなると自分だけ乗れないことが気になるようです。 僕が小さい頃は「低学年は乗れなくてあたり前」だった(というかこんなに小さな自転車はなかった)ので、なんとも思わなかったんですが今は違うようですね。
 今風はまず補助輪とペダルを外してバランスをとる練習をし、転ばなくなったらペダルを取り付けるんです。 甲斐あってじきに乗れるようになりました。 本人は大得意です。
 夕方東の空を見ると大きな虹の一部が! 19日に続いて見ることができました。 こんどは虹のふもとまで!(クリックすると拡大)
 茶色のウールきものにくすんだ黄色の半衿、辛子色の角帯に茶色の木綿袴。 茶色の足袋に右近下駄。
2004年4月24日(土)  No.255

きものの収容方法
 僕のきものの収容方法をご紹介します。 普段着ているきものはハンガーに掛けたままです。 袷をあまり長い間吊るしておくと型くずれしたりするので好ましいことではないのですが、頻繁に着るので仕方ありません(←言い訳)。
 御召や江戸小紋などあまり袖を通さない物はタンスの引き出しへ(写真)。 文庫(たとう紙)に入れずに直接本ウコンの布(防虫効果がある)で包んでます。 絹にはあまり虫がこないので防虫剤(正確には殺虫剤)はつかいません。 むしろ防虫剤による変色のほうが怖いです。
 文庫を使わないのは面倒なのと、文庫についてる糊を好む害虫がいるからです。 大きなフロシキで包むと出すのも片付けるのも簡単ですよ。 絹に湿気は大敵(カビが生える)なので、まめにタンスから出すにも好都合です。
 虫が好むウールのきものは別にして保管します。
【本ウコン染めの木綿包み布】http://www.craft-ran.com/kiyobe/kiht/ukon2.html
 昨日の暑さはどこへ行ったのか?寒いので、片付けようかと思ってたウールを出してきました。 青縞ウールに薄手の木綿袴、スタンドカラーシャツの書生風です。 薄茶のタビに右近下駄。 袴以外はまさに冬の装いです。 せめて季節感をと、いつも懐中している日本手ぬぐいを「いせ辰」の縞(深緑・白・黄緑)にしました。
2004年4月23日(金)  No.254

信号がついた
 理休にできた城端さくら幼稚園近くの交差点に信号がつきました。 車がビュンビュン走る傍にある保育所なので、あぶないなぁと思ってました。 早めに信号を設置したことは評価しますが、そもそも交通量の多いところに保育所を建てる感覚が疑問です。

 朝から南風がはいって気温がぐんぐん上がってます。 暑くなりそうだったので薄手の装いにしました。
 久留米の文人絣の下はよきもの倶楽部の半衿付きシャツブラウス。 しけ引きの兵児帯をきれいにたたんで角帯のように結び、下ろしたての木綿袴をつけます、色は薄い苔色です(写真)。 きれいな緑に染めた足袋をアクセントに。 春らしい色目だと思います。
 この緑色のタビを初めて履きました。 白足袋を自分で染めたヤツです。 なかなか色が合わなくって…。
【白タビを染めた】http://www.craft-ran.com/wa/tabizom2.html
2004年4月22日(木)  No.253

空想の町=城端
 内藤洋子さんのエッセイ集「女のモノサシ」を一気に読みました。 「城端しだれ桜まつり」に似顔絵作家である娘さんとお越しになったときに、まだ発刊前(4/17発行)のものを購入しておいたんです。
 内藤さんは昨年講演会でお越しになって以来、城端ファンになってくださり、エッセイにも「空想の町」とベタ褒めしてくださいました。 とっても気分がいいです。
「開運エッセイ」とサブタイトルがつけられてるように、読むと元気が出る本です、ひょっとすると良運が巡って来るかもしれないのでみなさん読んでみてください。 あ、ちゃんと買ってね(^^;
 朝からとてもいい天気です、が寒いので木綿の袷を着ます。 半衿は柿色、兵児帯にチャコールグレーの袴、グレーのタビに右近下駄。
 今日はおまけで、もう一枚。 砺波のチューリップ畑です。きれいでしたよ〜。 もうじきチューリップフェアですね。
2004年4月21日(水)  No.252

初物をいただく
 久しぶりに床屋へ行きました。 なんと3ヶ月ぶり!…忙しくて時間が取れなくって(←言い訳)
 通い慣れたお店なので黙って座ると切り始めるのですが、今日に限って「どうします?チョンマゲにでもしましょうか?」と言われてしまいました。 「ハハハ…」とやんわり拒絶しましたが、少し気持ちがなびいたのも事実(笑)
 座って3分で、いつものように爆睡します。 ど〜して床屋さんのイスってあんなに心地よいのでしょうか? 同じようなイスの形状でも、歯医者で寝るのは(達人の僕でも)至難の業です…でも寝ますケド(^^;

 写真は初物を頂いたタケノコ。 煮て食べたら美味しかった〜。 季節の食物を食べられる幸せに感謝。
 今日は厚手生地の木綿の単衣きものにくすんだ黄色の半衿、黒の角帯に茶色の袴です。 妻は緑がかった更紗小紋に黒地の帯、ゾウさんの柄です。
2004年4月20日(火)  No.251

休日は家族揃って小旅行
 小学校の代休と店の定休日が重なったので家族揃って映画へ…。 子ども達のリクエストで高岡までJRに乗って行くことにしました。 城端駅から高岡まで鈍行で47分、ワイワイガヤガヤと楽しい小旅行ができました。 途中のチューリップ畑もきれいに色づいて…。 こういうゆっくりした休日の過ごし方もいいですね。
 帰りにふと外を見ると、見事な虹が! 写真を撮ろうとした時は消えかかってましたが、少しだけ写せました。 わかりますか?(クリックすると拡大)。
2004年4月19日(月)  No.250

きもので学習参観
 今日は城端小学校の学習参観日&PTA総会です。 議長を務めることになったので、それなりのきもので出かけました。 昨年はどしゃ降りで、泣く泣くカジュアルきもので出席したのでリターンマッチです(2003年4/20参照)。
 紋の入ったくすんだ緑色の紬の袷に、それより少し濃い目のお召羽織は無紋です。 羽織紐は辛子と茶のぼかし組、角帯はゴザ目のような地紋の黄土色、袴は遠目に無地の横段のもの。 節糸の入ったタビは香色で、畳表の草履の鼻緒は旦那茶&グレーです。 要するに4/6の入学式の装いと同じです。 白足袋を…と思ったのですが、浮いてしまって…。
 昨年と打って変わって良い天気…というより暑い! 予想最高気温が26℃!戸外は夏のようです。 単衣にすれば良かった…と思ったけど後の祭り。 でも日陰や校舎は涼しかったですけどね。
 妻もきもの姿だったので夫婦で通学路を歩きました。 ま、こんなんもいいでしょ(^^; 
【2003年4月の日記】http://www.craft-ran.com/kiyobe/kiht/200304.html
2004年4月18日(日)  No.249

伊勢木綿を自家消費
 久しぶりに自分のきものを仕立てに出します。 今回は伊勢木綿です。 前に下駄を自家消費したのが1月8日ですから、3ヶ月以上辛抱したことになります。
 伊勢木綿、昔は一世を風靡したのですが、いま残ってる織元は1軒だけになってしまいました。
 しかし、以前に比べて色や柄がかなり洗練されています。 また巾は尺五(1尺5分=44センチ)あるので、男性でもOKです。 写真に写ってるのは黒い綿裏地、肩当と居敷当に使います。
 きょうは朝から暖かい…というより暑い! 縞の片貝木綿の単衣に黒地に白絣が入った半衿をあわせ、濃いグレーの袴の下は兵児帯で楽〜に。 ライトグレーのタビに右近下駄です。
【2004年1月の日記】
http://www.craft-ran.com/cgi-bin/kimono/sfs2_diary/200401.html
【伊勢木綿】
http://www.craft-ran.com/wa/jiten/isemomen.html
2004年4月17日(土)  No.248

きものdeわたし in 城端
 店内に「よきもの倶楽部」のコーナーを設けました。 木綿のプレタでいろいろ工夫されています。 基本的に単衣ですが、袖口に別布をつけてあったり、フリにホックがついていたり、襦袢無しで着られるように別衿付きのブラウスがあったりと…考えられてます。 アイディア満載ですから、ぜひ店頭でご覧になってください。
 代表の今の呉服業界に対する考え方にも賛同します。 そうなんです、まず着ないことには和服は消えてなくなります。

 富山県内のきもの愛好家が自由に参加する「きもの de わたし」 呉服店主催ではなく和裁師さんがお世話方で販売行為も一切ありません。 好評でどんどん参加者が増えています。
 10回目の開催が5/15の城端曳山祭になりました。 どなたでも参加できますのでお気軽にお申し込みください。 参加費は実費(3,500円)です。
 詳しくは http://www.craft-ran.com/event/kimonode.jpg
 当店では着替える場所を提供しますので遠慮なくご利用ください。
【城端でこれからあるイベント案内】
http://www.craft-ran.com/ht/event.html
 今日は薄茶にネップの入った木綿の単衣に辛子色の角帯、半衿は生成とグレーの細いストライプ。 茶色の木綿袴にコーヒーブラウンのタビ、右近下駄です。
2004年4月16日(金)  No.247

玄米を土鍋で炊く
 妻がお江戸へ出張したので、子ども達とご飯を炊いてみました。 我が家は玄米100%、さらに土鍋炊きです。
 最初に強火で、沸騰してから弱火で泡が出なくなるまで、火を止めて20分蒸らします。 もちろん途中でフタを開けちゃダメ! 初体験だったのですが、味の方はまずまず…かな?
 肌寒いので、そろそろ片付けようかと思っていた木綿袷を着ています。 半衿は焦げ茶、角帯は黒、タビは地味目の柄タビ、木綿の袴です。 袴はいつも浴槽で手洗いしていますが、今回ネットに入れて洗濯機で洗ってみました。 袴の腰板を自作したせいで水に強く、水洗いしても全く問題ないようです。
 夜に「イラク3邦人無事開放!」のニュースが飛び込んできました。 嬉しい(TT)
 ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、人質のビデオは続きがありました。 のど元に刃物をつきつけられて今にも殺されそうな映像です。 傍にいた女性の悲鳴で命を長らえたようにも見えます。 本当に危ない状況でした。
 なぜメディアはこの映像を流さなかったのか? よく考えてみる必要があります。 情報操作にだまされてはいけません。 当初は人質に同情的だった世論が変な方向に傾き始めています。 この一週間で「自己責任」が声高に叫ばれ、「人質の家族への中傷」などが顕在化しました。 日本はますます住みにくい国になっていくようです。
 「安全」は武力や資金力で確保するものではなく、対話(外交)で得るものです。 そんなことすら頭にない政治家が多いこと…。 対話には人と人との融合が欠かせません。 その意味では国際ボランティアやNGOはますます必要とされてます。
2004年4月15日(木)  No.246

ギフチョウの里
 城端では桜ヶ池周辺でギフチョウの里づくりをすすめています。 以前は沢山いたのですが、環境の変化に弱く、国が絶滅危惧種に指定するほど数が減ってしまった蝶です。
 黄色と赤の紋が特徴で、その可憐な姿からついた別名が「早春の舞姫」 成虫は4月に羽化し、2週間程度のうちに卵をカンアオイの葉に生みつけます。 孵化した幼虫は、この葉しか食べないので、まずヒメカンアオイの植え付けからスタートしました。 城端のナチュラリストの方々にお世話いただいて、小学校3年生がギフチョウを桜ヶ池湖畔に放つ活動をしています。
 ナチュラリストの小原さんがチョウを見せに来てくださいました(クリックすると拡大)。 ギフチョウが群舞する姿って美しいでしょうね。

 今日は大島の下にスタンドカラーシャツ、茶色帆布の袴に右近下駄。 いわゆる金田一ルックです。 三四郎と誰も言わないのはモデルがヒョロヒョロだから? 妻はグレーホタル絞りの紬に黒地の帯でした。
【ギフチョウ】http://www.iip.co.jp/zukan/mushi/19.html
【カンアオイ】http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/kan-aoi.html
2004年4月14日(水)  No.245

ようやくタイヤ交換
 4月も中旬、桜も散りそめ。もう完全に春です。 しかしなにかと忙しく、まだスタッドレスタイヤでした。 時間を作って慌てて交換します。 ちなみに昨春は3/27に交換しています(過去の日記参照)。
 今日着ているのは青縞のウール、半衿は青緑系、角帯は黒、木綿袴はチャコールグレー、グレーのタビにグレー鼻緒の右近下駄に軍手です(笑)。 袂は一本襷でくわえてます。
 この程度の作業なら、なんなく着物でできるところをお見せしようと思って写真を撮りました。
 妻は深緑地に細かい縞と疋田を染めた小紋です。 裏地に柄八掛を用いました。
【2003年3月の日記】
http://www.craft-ran.com/kiyobe/kiht/200303.html
2004年4月13日(火)  No.243

金沢をきもので歩く
 4月生まれの妻の誕生祝いがまだだったので金沢でランチを食べることにしました。 子ども達を学校へ送り出してから着替えて、さあ出発!と時計を見ると朝の8時半(笑) ちょっと早すぎですね。 写真は時間つぶしに市街でお茶してるところです←ナゼか隠し撮り(笑)
 妻が小紋を着るというので、いつものウールや木綿じゃ釣り合わない(?)ので正絹のきものを着ました。
 結城の手繰り糸を用いて織った紬(1/2の日記参照)に裂織りの角帯をへたれ結びにして、半衿は水色ベースの目立たないチェック柄、タビはコーヒーブラウン、茶とグレーの鼻緒の畳表草履、手には帆布でつくった巾着を。
 二人連れ立って歩いてると、ご年配のご婦人方からニコニコした笑顔を頂戴しました。 きものは人を和ませるチカラがあるのですね。 
【2004年1月の日記】
http://www.craft-ran.com/cgi-bin/kimono/sfs2_diary/200401.html
2004年4月12日(月)  No.242

きもので城端を散策
 城端しだれ桜まつりの目玉企画「きもので散策」を開催しました。 参加者は各自きものを持参して、いくつかの呉服店に分散して着付をします。 定刻に集まり、境内や「松の図」の拝観、川田社中の庵唄を聴き、呈茶をいただきます。 昼食後、市街地を散策して織館やじゃんとこいなどを巡りました。
 初めての企画だったのですが「楽しかった」ととても喜ばれました。 やはりきものは非日常体験なんですね。 これで次回のイベントも自信がつきました。
 参加なさった方々が紬や小紋など普段のきものだったことも良かったです。

 今日は馬下助左ヱ門さんに織ってもらったグレーの紬、経糸に白のネップが入った縞です。 半衿はくすんだクリーム、裂織りの角帯にウールの袴、グレーのタビに右近下駄。
 妻は片平なぎささんが着ていた小紋に黒地のハートの帯、薄い萌黄の帯締めと帯揚げです(1/17の日記参照)。
【2004年1月の日記】
http://www.craft-ran.com/cgi-bin/kimono/sfs2_diary/200401.html
2004年4月11日(日)  No.241

桜づくしの一日
 今日と明日は城端しだれ桜まつりのメイン開催日です。 善徳寺や市街地で様々な催しが企画されています。
 当店は今年も桜にこだわり「手作り教室〜桜もようの飾り下駄〜」を開催しました。 下記に今年の詳細な様子をアップしました。
【桜もようの飾り下駄】
http://www.craft-ran.com/ht/r-gara16.html
 夜は雅城会のみなさんによる雅楽の演奏会のお手伝いへ。 緋毛氈の上で演奏される本格的な雅楽。式台の奥には殿様が座った武者隠しの間が垣間見え、ライトアップされた満開の紅枝垂桜。空には金星が輝き、幻想的な美しさでした。 写真がきれいに写らなかったのが悔やまれます。
 今日は単衣木綿に柿色の半衿、兵児帯に薄茶色の腰板無しの袴でラク〜に。
【桜染め試遊会】http://www.craft-ran.com/ht/r-gara14.html
【しだれ桜のタペストリー】http://www.craft-ran.com/ht/r-gara15.html
2004年4月10日(土)  No.240

戦争と平和
 楽しいイベント企画やきものの話もしたかったけど、今日はどうしても書かずにはいられません。

 イラクで3邦人が人質になりました。他国の民間人も誘拐されています。 イラクの為を思って活動しているボランティアを拉致するなど到底許されることではありません、この武装勢力が何者かはわかりませんが世界中を敵に回しています。 しかしいまイラクは再び戦争状態に戻ったようです。 指揮系統も混乱し、追いつめられた武装勢力はなにをするか予測しづらいです。
 事件に対する小泉首相の答弁は冷酷です。 イラク復興よりもアメリカの面子を立てる為に派兵した自衛隊なのに「国際社会の笑い者になる」という理由で撤退をこれっぽちも考えないとは…やはり面子だけで生きてる張り子のライオンなんですね。
 そもそも民間人だけイラク入りしていたらこんな事件がおこる確率は低かったハズです。 3人の心中を察すると涙が出そうになります。 怒りや恐れを通り越して「なぜ?」と深い悲しみに包まれてるのではないでしょうか?
 政府が、自衛隊に不慣れな救出作戦を実行させ国外で血を流すという、想定されうる最悪の事態を起こさぬことを祈りつつ、自分に何ができるのかを考えています。 時間がありません。
 写真は映画「戦争と平和」です(クリックで拡大)。 四ノ宮 浩監督がイラク入りして撮影したドキュメンタリーです。 
【戦争と平和】http://sensotoheiwa.office4-pro.com/

 今日は青い縞ウールにクリーム色の半衿、辛子色の角帯に帆布の袴、茶色の足袋に右近下駄。 妻はホタル絞りの紬に、更紗柄の名古屋帯です。
2004年4月9日(金)  No.239

吉田広均「松の図」
 今年の城端しだれ桜まつりの目玉は、吉田公均作「松の図」の一般公開です。 一本の松をなんと十三間半(約25m)の屏風に描いた超大作です。
 文化14年に上市町に生まれた公均(こうきん)は才能を見いだされ、12歳で京都の画家に師事し、後に四条派の大家となりました。 今回公開した「松の図」は水橋(今の富山市)の浜黒崎の一本の松を写生したもので、「田広均(吉の字を抜いてある)」と署されてるので、40代の脂の乗り切った頃の作品だろうと思われます。 最初富山藩の式台に飾られ、後に大正天皇をおもてなしするときにも飾られたそうです。
 初の一般公開で虫干法会にも全部が出たことはありません。 10時、11時、13時30分、14時30分、15時30分に公開されるので見てきました。  
・・・・・・・・屏風の大きさと画力に圧倒されます(クリックすると拡大)。 う〜ん凄い! 見ておいて損はないですよ(公開は11日まで)。
【宝物拝観絵巻】
http://www.craft-ran.com/ht/musib001.html
 今日のいでたちは、木綿の袷にウールの袴、この袴は行灯仕立なので「おはしょり」をして着ています(これについてはまた後日書きますね)。 焦げ茶の半衿に黒の角帯、細かいチェックの足袋に右近下駄です。
 妻はグレー地の紬にほたる絞りを入れたきものに黒地にハートを織り出した名古屋帯(2/9の日記参照)、辛子色と赤&紫の帯締め、辛子と薄ピンクの帯揚げです。
【2004年 2月の日記】
http://www.craft-ran.com/cgi-bin/kimono/sfs2_diary/200402.html
2004年4月8日(木)  No.238

夫婦できものを着る呉服店
 下の子の小学校入学を期に、妻もきものを着て店に出ることになりました。 今日が記念すべき初日です。 紬地に裂れ取り風に染めを施したきものに、黒地に象の刺繍の名古屋帯。 半衿はベージュです。
 僕は縞の片貝木綿の下によきもの倶楽部のシャツ襦袢、半衿は細かいチェックの薄緑、黒の角帯にチャコールグレーの木綿袴、灰色の足袋にグレーの鼻緒の右近下駄。
 よきもの倶楽部のシャツはLサイズの女物ですが、僕でも問題なく着られました。 いままで使っていただまし半衿と併用してみるつもりです。
 二人とも無理のない範囲できものを着ますので、きもの談義にお立ち寄りください。
【だまし襦袢にだまし半衿をつける】
http://www.craft-ran.com/wa/damasi.html
2004年4月7日(水)  No.237

きもの姿で入学式
 絶好の天候に恵まれて城端小学校の入学式がありました。 神明通りの桜のトンネルをくぐり、新一年生は足どり軽く学校へ向かいます。
 嬉しいことにお母さんの着物比率がとっても高く、半数以上の方がご着用でした。 例年にないことです。 訪問着が多かったのですが、色無地や付下の方も…。 子どもが主役…ということを考えると無地が正解なのですが、準礼装を着る機会が少ないことを考えるとしかたないのかな…とも思います。 多くの父親もスーツ姿で出席していました。 僕はカメラマンとして校門まででしたが…。
 今日はさすがに普段着でなく、場にふさわしい(?)装いです。 くすんだ緑色の紬の着物に木賊色のお召羽織、羽織紐は辛子と茶のぼかし、角帯は地紋のある薄めの黄土色、袴は苔色系統の横段のもの、足袋は香色、畳表の草履の鼻緒は旦那茶。
 妻は白地の京友禅で箔使いで色を抑えた訪問着、十年ぶりに袖を通しました。 銀台梨地の綴れ袋帯は牡丹や梅などの柄を織り出したものです。
2004年4月6日(火)  No.236

しだれ桜が見頃です
 別院のしだれ桜が例年より早く咲きました。 樹齢350年の古桜で、一時期かなり弱っていましたが、近年手入れされたせいか見事な花をつけるようになりました。 今が見ごろです。
 この桜の左に京都の圓山公園より移植された糸桜が植えられています。 こちらは開花までもう少しあるようです。 しだれ桜まつり期間中(〜11日)には花を咲かせることでしょう。
 この桜が植えられている式台門が一般開門されるのはこの期間だけです。 普段は勅使門として閉じられています。 ここをくぐるのも一興です。 夜間もライトアップされてますので是非どうぞ。
 今日はまつり期間中ということで店を開けています。 厚手の単衣木綿に柿色の半衿、裂織りの角帯をへたれ結びにして女物古着を改良した胴着を羽織っています。 珍しく袴無しの装いです。
【古着を胴着に改造】
http://www.craft-ran.com/wa/dougi.html
2004年4月5日(月)  No.235

タクアンと貧乏文士
 1月に漬けたタクアンを取り出してみました(1/28の日記参照)。 予想より気温が高かった為か上の方のタクアンにカビが生えていましたが、あとは大丈夫です。
 ヌカと塩と柿の葉だけでもうまく漬かりました。 ちょっと塩辛いけど、初めてにしては上出来でしょう。 後味すっきりで、市販の漬け物のような変な味がしません。
【2004年1月の日記】
http://www.craft-ran.com/cgi-bin/kimono/sfs2_diary/200401.html
 きょうは青いウールに木綿袴、下にスタンドカラーシャツの金田一スタイルです。 芥川龍之介だとも言われました。 文士のイメージがあるとか…ゴホゴホ←←効果音(笑)
2004年4月4日(日)  No.234

四十九日法要のきもの
 兄弟や親戚縁者に集まってもらい、祖母の四十九日法要を営みました。 
 僕は黒紋付羽織、もちろん5つ紋の正装です。 袴は地味な縞で、半衿と羽織紐はグレー、黒の角帯に白足袋、黒い鼻緒の畳表の草履、腰には白扇です。 男の不祝儀の正式な装いになります。 半衿と羽織紐は白でもよいのですが、目出たい時の装いと全く同じになるのであえて避けました。
 妻は本草木で染めた縮緬無地。深みのある紫です。 帯は紺系の塩瀬名古屋染め帯。 青みがかった薄いグレーの帯締めに、母が絞り染めした薄紫の帯揚げ。 母と列席した女性たちは色無地にグレーの法要帯でした。
 法要が終わった後、お墓まで歩いて骨納めに行きます。 写真はその時の様子です(クリックすると拡大)。 桜がきれいに咲いて祖母を見送ってくれるようでした。
2004年4月3日(土)  No.233

桜満開の京都2日目
 京都2日目。 宿泊は五条烏丸の東横インでした。 ここはきものでチェックインするとシングル5,000円に割引されます(税込+朝食付) インターネットへの接続環境も申し分ないし、おすすめです。
【東横イン京都五条烏丸】http://www.toyoko-inn.com/hotel/00040/
 きょうは足を延ばして郊外へ。 カジュアルきものをたくさん仕入れてきました。 間もなく店頭に並びますのでご覧ください。
 京都の桜も満開で、円山公園は言うに及ばず、川端通やいろんな桜の名所に人があふれています。 今回は花見を諦め、百万遍の知恩寺へ立ち寄りました。静かないいお寺ですね。 そして交差点の対角にある「緑寿庵 清水」さんへ。金平糖の専門店です。 昨夜食事した「なかひがし」さんで出されて、その美味しさに驚いてしまって…。 金平糖ってこんなに瑞々しい(?)とは知りませんでした。 見習従業員の方でも自店の商品に愛情を持っておられ、的確な商品説明と食べ方のアイディアをいただきました。 いい企業です。
 京都駅JR伊勢丹にある美術館「えき」KYOTOにて「高畠華宵展(たかばたけかしょう)」 大正ー昭和と活躍した美少女画家です。 「レトロビューティー」と題されていましたが、まさにそんな感じ。 自由にきもの文化が花開いていた大正時代。 きものの柄や洋装に当時の風俗が垣間見えます。
 華宵本人は生涯独身で、美少年を御殿にはべらせてたというアヤシいおじさんなんだけど、タッチは繊細です。 僕は写真左下の「情炎」が気に入りました。八百屋お七をイメージした日本画です。
 夕刻、運良く前から8列目のチケットが手に入った劇団四季の「アイーダ」を観に大阪MBS劇場へ。 四季はこれで3度目です(参照;7/9/2003)。
【2003年7月の日記】http://www.craft-ran.com/kiyobe/kiht/200307.html
 感想ですが…、期待していただけにとっても失望も大きかった…かな? ダンスのキレも悪いし、アイーダ役(濱田めぐみさん)を除いては歌唱力も不足。 演出も、突然台詞が歌になる「昔くさ〜いミュージカル」のイメージそのままに(笑) 一番納得いかなかったのが、エルトン=ジョンが作った曲。 印象に残る曲がほとんどない…。
 前に見た「美女と野獣」はとっても面白かったけど、僕的にはこの作品はブーです(お好きな方ごめんなさい)。 自主的に拍手しようと思ったのは写真のシーンのみでした。
 20:10発の夜行バスにて帰郷、金沢着は朝5時です。 初めて利用したのですが、安いし便利で快適ですね。 隣の方のイビキさえなければ…(苦笑)
 きょうはネップの入った白っぽい木綿単衣に柿色の半衿、緊急の用足しの為(笑)に兵児帯、茶色の木綿袴に右近下駄です。 平日(金曜)夜6時半開演ということもあってか、MBS劇場にきもの姿の方はおられませんでした、残念。
2004年4月2日(金)  No.232

観光シーズンの京都へ
…といっても、仕事です。 いつものサンダーバードがとれず、一本遅い雷鳥8号で京都へ。 観光シーズンで車内は満員です。 呉服屋さん以外にもきもの姿のグループが…いいですねぇ。
 仕入れ先を特急で回った後、他の呉服屋さんたちと、銀閣寺の近くにある「草喰(そうじき)なかひがし」さんの2階で夕食。 季節の野草などを丁寧に調理して出してくださる人気の店で、数ヶ月前から予約しないと入れないそうです。
 研究熱心なご主人で、素材の持ち味や季節感を残しながらの意外な調理方法に驚かされます。 もりつけも美しく、本当に美味しかった。写真は前菜(クリックすると拡大) 最後に出された白いご飯がまた格別で、おかわりをいただきました。 今日がたまたま開店8周年の日だっだそうです。 哲学の道の桜がちょうど見頃で幸せな気分でタクシーへ。
 つづいて祇園の佳つ乃さんのお店「やまがた」へ、噂どおりの美しい方でした。 言葉が出ません、写真はやっぱりニヤけてます(笑)
 呉服屋さんの集まりということできもの比率はとっても高く、それぞれがお召しのきものの話など、楽しく情報交換できました。 ま、オフ会みたいな感じですね。
 僕はゴザ目の江戸小紋に(2003年10月11日の日記参照)、節入りのグレーの角帯をへたれ結びにして、襦袢は先日悪戦苦闘して半衿をかけたもの(3/29の日記参照)、白茶の足袋に畳表の草履です。 染の男物は珍しいので、呉服屋さん仲間(大先輩ですが)にも好評でした。
【2003年10月の日記】
http://www.craft-ran.com/cgi-bin/kimono/sfs2_diary/200310.html
【へたれ結び】http://www.craft-ran.com/wa/hetare.html
2004年4月1日(木)  No.230

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